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10代のあなたのお金の守備力を上げる防具「期待値」とは?(第2回)

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3. 期待値とは?

10円玉を投げて、表が出れば1000円もらえて、裏が出れば何ももらえないゲームを考えます。

あなたは、このゲームにいくらまでだったら、お金を払って参加したいですか?

表が出る確率が1/2(または50%)、裏が出る確率も1/2(または50%)なので、

1000円がもらえる確率が1/2(または50%)、何ももらえない確率も1/2(または50%)となります。

平均すると、このゲームは

(1000円 × 1/2) + (0円 × 1/2) = 500円

もしくは、

(1000円 × 50%) + (0円 × 50%) = 500円

のお金がもらえることになります。

この平均するともらえるお金の額を「期待値」と言います。

すなわち、「期待値」とは「平均」のことです。賭け事やゲームで言えば、お金を賭けて戻ってくる「見込み額」のことです。

このゲームに500円払って参加したあなたは、損も得もしません。

このゲームに500円より多い額で参加した方は、損します。

このゲームに500円より少ない額で参加した方は、得します。

4. 宝くじの期待値は?

若干古いデータですが、総務省のホームページ

https://www.soumu.go.jp/main_content/000084191.pdf

に宝くじ、競馬等の期待値(当せん金還元率)が掲載されています。

それによると、100円分の宝くじを買った場合の期待値は45.7円です。

2022/5/6~2022/6/3に販売されている第922回全国自治宝くじ「ドリームジャンボ宝くじ」の期待値を見てみましょう。

宝くじを1枚300円で1億2000万枚販売した場合、すなわち、販売総額360億円の場合の当せん金は次の表の通りです。

販売総額360億円のうち、179億9880万円(ほぼ180億円)が当せん金として支払われます。ほぼ半分が還元されていることが分かります。

したがって、このドリームジャンボを100円分買ったときの期待値は50円となります。

この数字を見て、すごくビックリして、これは、あっという間に貧乏になるかもしれないなと思った、あなたは非常に優秀です。

一方、宝くじは億万長者になれる夢を買えるとか、地方自治体に貢献できるので素晴らしいとか考えている方は、パパも否定しません。どんどん税金を納めて貢献を続けてください。

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