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4. 自分の将来の資産形成にインフレって影響あるの?
インフレは、10代のあなたの、10年後、20年後のお金に大きく影響します。
まず、思い出して欲しいのが、下記のブログ記事でも説明した、複利の持つ、ものすごいパワーです。
インフレ率の分、儲けが減ってしまうというのは、複利で考えると大変なことです。
預金金利が年4%で、インフレ率が年1%の場合、実質の儲けは3%となります。72の法則を使うと、資産が2倍になる年数は、72÷3=24年です。
インフレ率が年1%から年2%に上がってしまうと、実質の儲けは2%に減ってしまいます。72の法則を使うと、資産が2倍になる年数は、72÷2=36年です。
したがって、例えば、20歳で100万円貯金していた場合、2倍の200万円になるのは、「預金金利4%、インフレ1%の場合は44歳」、「預金金利4%、インフレ2%の場合は56歳」となるのです。
この12歳差がインフレ率の10代のあなたへの影響です。
インフレ率を知るには、総務省統計局が発表している消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)を見るのがいいです。
しかしながら、この指数はあくまでも日本全体の指数なので、自分の感覚と異なる場合があります。
自分の買っているもの、使用しているものの値段、利用料が値上がりしていっている場合には、消費者物価指数ではなく、自分自身の生活に関わるインフレ率を概算してみましょう。
5. 過去にはどんなインフレがあったの?
ここ30年くらいだけを見ても、世界で、ものすごいインフレが起こったことがあります。
1988年のアルゼンチンでは、1年で物価が5000倍(インフレ率:年50万%)となりました。
2008年のジンバブエでは、1年で物価が231万倍(インフレ率:年2億3100万%)になりました。
2018年ベネズエラでは、1年で物価が650倍(インフレ率:年65000%)になりました。
このような状況で、あなたは自分の国の現金を持ち続けたり、預金をしたりしたいと思いますか?
答えがYesの人は、あっという間に一文無しになってしまいます。
日本では日本円を使うのがあたりまえですが、インフレ率が高い国の人々は、自国通貨を信用せず、アメリカドルなどを自分の国で使っている場合もあるのです。
6. インフレから自分のお金を守るには?
インフレ(高いインフレ率)から自分のお金を守るには、自国通貨をなるべく持たないようにすることです。(まだ日本は大丈夫だと思いますが。)
その方法は、いろいろあります。まずは、自国通貨をより安全な外貨に換えておくことです。アメリカドルやユーロなどの主要通貨がいいと思います。
次に、お金を別の資産に換えておくことです。不動産(土地、家、マンション)、株式(会社)、貴金属(金、白金)、高級車、宝石(ダイヤモンド)、長年続いているブランドもの(ロレックスの時計、エルメスのバーキン)などです。
7. 最後に
インフレが自分の将来の資産形成に大きく影響があることは分かったかな?
10年後、20年後に後悔しないよう、しっかりインフレ動向をウォッチしておきましょう!
パパより