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5. 時代の変化をとらえる「70年周期」(その2)
1945年の約70年前と言えば、1868年「明治維新」~1877年「西南戦争」あたりになります。その時点から70年を4分割して活躍した人物は次の通りです。
(1) 「志:創造者」の段階で活躍した人物
- 坂本龍馬
- 西郷隆盛
- 吉田松陰
- 福沢諭吉
- 渋沢栄一
- 伊藤博文
(2) 「能:実務者」の段階で活躍した人物
- 犬養毅
- 原敬
(3) 「公:管理者」の段階で活躍した人物
- 小林一三(阪急)
- 大倉喜八郎(ホテルオークラ)
- 五島慶太(東急)
- 正力松太郎(読売)
(4) 「商:収穫者」の段階で活躍した人物
- 中村天風
- 堤康次郎(西武)
- 近衛文麿
- 松下幸之助(パナソニック)
- 豊田喜一郎(トヨタ)
6. 春夏秋冬理論(その1)
パパが自分や家族のライフサイクルを考えるうえで、情報の一つとしているのが、來夢さんの提唱する「春夏秋冬理論」です。
本も出版されております。
「春夏秋冬理論」を理解するには、まず、プロダクト・ライフサイクルを知っておくといいです。
プロダクトは「製品」のことで、「ライフサイクル」とは製品の導入から衰退までのプロセス・流れのことです。
プロダクト・ライフサイクルなんて言うと難しいかもしれないけど、自分が社長になって新製品を売りに出すときなどをイメージしてください。
4つの段階があります。
(1) 導入期
製品を市場に投入する段階なので、需要も小さく売上も大きくありません。製品開発費がかかるだけでなく、製品認知を高め、市場拡大させることが最優先課題なので、広告宣伝費もかかるため、利益はほとんど出ません。
(2) 成長期
売上と利益が急拡大する段階で、競合他社も増加します。消費者ニーズも多様化するため、製品改良や差別化戦略を重視し、自社製品のブランド力を高め、市場に浸透させることが重要な戦略となります。
(3) 成熟期
市場の成長が鈍化し、売上、利益とも頭打ちになる段階です。上位企業にとってはコスト優位性を活かしシェアを維持することが重要な課題で、下位企業にとっては生き残りをかけ、特定ターゲットをねらったニッチ戦略が重要になります。
(4) 衰退期
値引き競争が頻繁に行われ、売上も利益も減少する時期です。投資を抑えて効率性を高めながら、既存顧客を維持することが重要な課題になります。また、ブランドの残存価値を他の製品に活用したり、撤退時期を判断したりすることも重要です。
上の赤いグラフが英語のSを横にしたような形なので、S字カーブとも言われます。
成熟期や衰退期にかけて、新たな新商品を打ち出したり、ビジネスの切り口を変えたりして、新しいS字カーブを作り出さないと、企業は衰退期で倒産してしまうことになります。
ざっくり各4段階は同じくらいの期間と想定でき、導入期の期間が判断できれば、導入期の期間を3倍することにより、製品・ビジネスの寿命を予測することができます。