前回のリンク
4. 10代のあなたもNFTで稼げるかも
NFT(Non-Fungible Token、非代替性[ひだいたいせい]トークン)とは、ざっくり言うと、この世に一つしかないと証明付きのデジタルデータ(画像・動画・音声など)のことです。
インターネット上には、無料で入手できたり、コピーできたりしてしまう画像や動画がたくさんありますが、NFTは本物は一つだけという仕組みを持っているのでコピーできません。
そんなデータ、本当にお金を払って取引されるの?と疑問を持っているかもしれません。
いくつか代表的な取引事例について説明したいと思います。
① Everydays – The First 5000 Days (75億3千万円)
デジタルアーティストであるBeeple(本名:マイク・ヴィンケルマン)が5000日間かけて制作したデジタルアート作品のNFT「Everydays – The First 5000 Days」が、2021/3/11に6935万ドル(=75億3千万円)で取引されました。
② CryptoPunks #7804(8億1400万円)
2017年にNFTのパイオニア作品として登場した1万体のCryptoPunkのうち、7804体目の、帽子をかぶり、サングラスをかけて、パイプを吸っている、青緑色の顔のNFTが、2021/3/10に4200イーサリアム(=8億1400万円)で取引されました。
※イーサリアムというのは、仮想通貨(Cryptocurrency)の一つで、NFT取引と非常に相性の良い仮想通貨。ここでは、説明を割愛します。
③ Twitter CEOの初ツイート(3億1600万円)
TwitterのCEO(Chief Executive Officer、最高経営責任者)のジャック・ドーシー氏による、Twitter史上初となるツイートのNFTが、2021/3/22に291万5835ドル(=3億1600万円)で取引されました。
④ ゲームAxie Infinity内の土地(1億6000万円)
遊んで稼げる(Play to earn)ゲームである「Axie Infinity」内の土地一区画が、2021/2/8に888.25イーサリアム(=1億6000万円)で取引されました。
⑤ 日本人の小学3年生の自由研究(380万円)
2021年、日本人の小学3年生Zombie Zoo Keeper(別名:ゾンビ飼育員)さんが夏休みの自由研究で作成したNFTアートを8/25から販売し始め、9/9時点で380万円の総取引額となりました。
Zombie Zoo Keeperさんは、12歳の子供の描いたNFTアートが高額で購入されたニュースをきっかけに、自分も、大好きなゲームであるMinecraftのゾンビを題材にしてNFTを始めてみました。
上記の5つの事例の通り、デジタルデータに値段がつく時代が着実に近づいているのです。
本やゲームなどで、中古品を再販売する場合、本の著者やゲーム制作会社には、お金が入りませんが、NFTの場合、いろんな人に転売されて値段が上がっていくと、その値段が上がった部分に対して、製作者にきちんと還元できる仕組みもあります。
したがって、ものを作り出すクリエイターの人たちにとっては、NFTはすごくありがたい仕組みになっているということも頭の片隅に入れておきましょう。