1. はじめに
最近、ニュースで「円安(えんやす)」という言葉をよく見かけますが、10代の私に関係あるのでしょうか?
答えはズバリ、関係あります!
2. 円安、円高とは?
3月から4月にかけて、急激に円安となっています。
円安とは、円の価値が安くなることです。
「1ドル=110円」から「1ドル=120円」になったとすると、1ドルのジュースを買うために、これまでは110円払えばよかったのが、今は120円払わないと買えなくなります。
したがって、「1ドル=110円」から「1ドル=120円」になった場合、円の価値が10円分だけ下がってしまったので、このことを10円円安になったと言います。
逆に、「1ドル=120円」から「1ドル=110円」になった場合は、1ドルのジュースを買うために、これまでは120円払っていたのに、今は110円だけ払えば買えてしまいます。
したがって、「1ドル=120円」から「1ドル=110円」になった場合、円の価値が10円分だけ上がったので、このことを10円円高(えんだか)になったと言います。
3. 最近の為替、原油価格の値動き
為替(かわせ)とは、ある通貨と別の通貨の交換(レート)とのことです。例えば、日本円とアメリカドルの交換(レート)など。
次の表は、最近の為替(円とドル)とWTI(原油価格)の値動きです。(バレルというのは原油の量の単位です。)
為替が大きく円安となるとともに、原油価格も大幅に上昇しています。
4. 自分の生活にどんな影響があるの?
この為替と原油価格の値動きで、自分の生活にどんな影響があるのでしょうか?
日本は多くのものを海外からの輸入に頼っています。
9/21時点で100万ドル=1億923万円で輸入できていたものが、4/19時点では100万ドル=1億2891万円支払わないと輸入できなくなってしまったのです。
原材料を輸入に頼っている製品の場合、原材料費のコストが上昇するため、製品の値段も値上げせざるを得ません。
輸入の小麦価格が上昇すれば、それを使用している、パン、ラーメン、お好み焼きなどの値段も上がっていくでしょう。
次の表は原油価格の値動きを円に換算したものです。
原油価格は円換算で見ると、9/21から4/19にかけて72%も値上がりしているのです!
原油価格が上がれば、それを使用しているガソリン、燃料代、様々な石油製品などの値段も上がってきます。
ガソリン代、燃料代が上がれば、運送費、電気代なども上昇していきます。運送費、電気代が上がれば、非常に多くの製品の値段も上がっていきます。
長い間、日本はインフレ(継続的に物価が上昇していくこと)を経験していませんでしたが、今回はインフレになるかもしれません。
不景気のまま、給料も上がらず、物価だけが上がってしまうと、スタグフレーションといって悪いインフレとなります。スタグフレーションにならないことを祈ります。