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「インフレ」を知らないと10代の私は40歳で貧乏に?(第1回)

1. はじめに

今回は10代のあなたが将来貧乏にならないように、「インフレ」について説明します。

「インフレ」を知っている人と、知らない人とでは、10年、20年後の資産で差がついていくことでしょう。

2. インフレとは?

「インフレ」、もしくは、インフレーション(inflation)とは、「物価が継続的に上昇していくこと」です。

英語の「inflate」は、ふくらませる、膨張させる、慢心させる、水増しするという意味です。

昨年1本100円だったミネラルウォーターが、今年1本105円になった場合、5円のインフレ、年5%のインフレ率と言います。

昨年10個入り200円のチョコレートが、今年8個入200円になっていたら、1個当たりの値段が20円から25円になっているので、25%のインフレとなります。

インフレって、なーんだ、そんな単純なことか、と思ったかもしれません。

3. 自分の生活にインフレって関係あるの?

インフレは、自分の生活にどんな影響があるのでしょうか。

銀行預金の金利が年4%、インフレ率が年1%だった場合、どんなことが起こるのか見てみましょう。

銀行に100円を預けると、1年後、利息が4円ついて、104円に預金が増えます。

一方、インフレ率が年1%なので、1本100円で買えたミネラルウォーターは、1年後は101円に値上がりしています。

預金で

 104-100=4円

儲かったと思っていたけど、ミネラルウォーターが

 101―100=1円

値上がりしてしまったので、実際は

 104―101=3円

しか儲かっていないことになるのです。

したがって、実際の儲けは、

 (預金の金利4%)―(インフレ率1%)

 =3%

となってしまうのです。

預金金利が年1%、インフレ率が年3%だったら、どうなるでしょうか?

100円の預金は101円になり、100円のミネラルウォーターは103円になります。

すなわち、1本のミネラルウォーターを買えた100円は、1年後には、銀行預金の101円では買うことができなくなっているのです。実質、2円損したことになります。

ここからわかることは、銀行預金の金利がインフレ率より低い場合、預けるだけで損となってしまうことです。

この場合、100円で銀行預金をせず、100円でミネラルウォーターを買っていた方が得だったことになります。

つづき