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4. 時代の変化をとらえる「70年周期」(その1)
この「70年周期」は、神田昌典さんと渡部昇一さん共著の「日本人の成功法則」で主張されているものです。
一般的ではないけど、パパの心に響いた周期です。
- 時代の変化は70年周期でとらえることができる。
- 70年の中身は17.5年ごとの4段階で考えることができる。
- 4段階は「志」「能」「公」「商」(※士農工商にかけて)の順である。
志能公商とは、
- 「志」: 創造者。志がある人
- 「能」: 実務者。志がある人がつくったことを広げる能力がある人
- 「公」: 管理者。仕組みを整えられる人、物を良くする人、管理する人
- 「商」: 収穫者。商人。前期は物を壊す人、後期は理想の時代を創る人
(1)「志:創造者」の段階
終戦の1945年の時には、井植歳男さん(三洋電機、パナソニック)、井深大さん(ソニー)、本田宗一郎さん(ホンダ)といった方々が30代の半ばから40代で、文字通り日本が世界に誇るような企業を起こしました。
(2) 「能:実務者」の段階
1964年の東京オリンピックの頃には、中内功さん(ダイエー)、伊藤雅俊さん(イトーヨーカ堂、セブンイレブン、デニーズ)、和田一夫さん(ヤオハン)といった、作られたものを世の中に広める、流通業に携わる人たちがヒーローになりました。
(3) 「公:管理者」の段階
1980年代、日本は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と世界から称賛されていた時代です。
もうモノはあるし、広がってもいます。次に何をすればいいかというと、付加価値をつけ、モノをよくするしかないなかったのです。
こんな時代に活躍したのは、大前研一さんや、堀紘一さんのような経営コンサルタント、そしてよりいい生活、よりおいしい生活を作り出した糸井重里さん(コピーライター)のような方々です。
(4) 「商:収穫者」の段階
1998年になると、どういう人たちが活躍したのでしょうか。
すでにモノは作られています、広がっています、よくなっています。
この世代の人はやることがない。やることといえば、壊すしかないんです。
なぜ壊すのか。既得権益層が壁厚く、上部に居座っているからです。
つまり、高度成長期を牽引してきた価値観を壊していかないと次には向かえないのです。
その中で起こってきたのが、当時普及してきたインターネットビジネスです。
孫正義さん(ソフトバンク)、三木谷浩史さん(楽天)、熊谷正寿さん(GMO)などが、既存のヒエラルキーを破壊することによって、次の新しい時代の価値観を作り始めました。
(5) 新たな「志:創造者」の段階
現在、ホリエモンこと堀江貴文さん、藤田晋さん(サイバーエージェント)などが、新しい時代の価値観を作り込み始めるという段階に入ってきています。
今後、1993年前後生まれの方々が30~40歳代に入ると、新たな「能:実務者」の段階に入っていくのです。