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10代のあなたのお金の守備力を上げる防具「期待値」とは?(第3回)

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5. 期待値が低いものを買い続けるとどうなるのか?

100円分買うと、期待値50円になる宝くじについて考えます。

いま100万円持っていて、毎月、この宝くじに全額投入することにします。

すると、100万円は1年後には、どうなっているでしょうか?

何回も何回も、この宝くじを買い続けると、長い目で見て平均的には、期待値の額に落ち着いてきます。

1月、最初の100万円は、50万円に減ってしまいます。

2月に、その50万円を宝くじに注ぎ込むと、25万円に減ってしまいます。

これを12月末まで続けると、100万円あったお金は、244円になってしまうのです。

これは、

100万円 × (0.5)12

=244円

でも計算できます。1より小さい数の何乗というのは、ものすごく資産・お金を減らす効果があるのです。

これは、下記のブログ記事

で説明した「複利」のものすごい効果で資産を増やす話と、全く逆のパターンです。

6. 他のギャンブルは、どうなの?

若干古いデータですが、総務省のホームページ

https://www.soumu.go.jp/main_content/000084191.pdf

によると、100円を賭けたときに、戻ってくる額の期待値は、競馬、競輪、競艇、オートレースだと、75円です。

100万円を元手に、全額を競馬でかけ続けたら、12レース後にいくらになっているでしょうか?

1レース目で、100万円が75万円に減ってしまいます。

2レース目で、この75万円が75%の56万2500円に減ってしまいます。

12レースの結果、最初の100万円は、3万円まで、減ってしまうのです。

毎週1レースの競馬に賭けた場合、12週間、すなわち、約3か月で、100万円が3万円になってしまうのです。

公表されているデータはないですが、パチンコは、100円をかけると、85円くらい戻ってくるようです。

この場合、毎日、パチンコを続けたら、100万円は何日で10万円まで減ってしまうでしょうか?

上の表を見て分かる通り、14日=2週間で、100万円が10万円まで減ってしまうことが分かります。

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