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10代のあなたも「人生・世の中の周期」を活用してみよう(まとめ)

1. はじめに

10代のあなたは、人生・世の中の「周期」を信じますか?

占いと同じように、人生・世の中の周期を、むやみに信じたり、妄信したりすると、足元をすくわれます。

しかしながら、占いや人生・世の中の周期・サイクルを情報の一つとして、自身の判断に加えることは、幸せな人生にとって重要なことなのです。

まったく信じなくてもいいですが、こんな話もあるということは、知識の一つとして、頭に入れておきましょう。

きっと人生の役に立つ時が来ます。

2. ガイアの法則

千賀一生さんの著書「ガイアの法則」によれば、地球規模で、重要な周期があります。

  • 地球上、世界をけん引する地域は、1611年ごとに経度22.5度(360度の16分の1)スピン(回転移動)していく
  • 1611年のうち、前半800年が繁栄期で、後半800年が衰退期である。
  • 精神的な発展の東周りのスピンと、物質的な発展の西回りのスピンが、交互に800年ごとに起こる。

どう意味か分かりにくいと思いますので、世界をけん引していた文明を振り返ってみます。

(1) 6400年前

  • シュメール文明(エリドゥ)
  • 東経45度(東周りスピン・精神的発展)

(2) 5600年前

  • 前インダス文明(モヘンジョダロ)
  • 東経67.5度(西周りスピン・物質的発展)

(3) 4800年前

  • インダス文明(モヘンジョダロ)
  • 東経67.5度(東周りスピン・精神的発展)

(4) 4000年前

  • メソポタミア文明(エリドゥ)
  • 東経45度(西周りスピン・物質的発展)

(5) 3200年前

  • ガンジス文明(ガンジス)
  • 東経90度(東周りスピン・精神的発展)

(6) 2400年前

  • ギリシャ文明(スパルタ・ミケーネ)
  • 東経22.5度(西周りスピン・物質的発展)

(7) 1600年前

  • 唐文明(洛陽)
  • 東経112.5度(東周りスピン・精神的発展)

(8) 800年前

  • アングロサクソン文明(ロンドン)
  • 東経0度(西周りスピン・物質的発展)

(9) 1995年以降

  • 日本?
  • 東経135度(東周りスピン・精神的発展)

上記の通り、(1)、(3)、(5)、(7)と見ていくと、1600年ごとに、東周りに22.5度ずつ、世界の精神的発展をけん引する文明の地域が移動していっています。

また、(2)、(4)、(6)、(8)を見ていくと、1600年ごとに、西周りに22.5度ずつ、世界の物質的発展をけん引する文明の地域が移動していっています。

このガイアの法則が正しいとすると、1995年以降は、東経135度の地域が、世界の精神的発展をけん引することになるのです。

東経135度と言えば、兵庫県明石市や、淡路島です。

古事記によれば、淡路島は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)が天沼矛(あめのぬぼこ)で下界をかき回し、日本で最初に生まれた特別な島です。

パパには分かりませんが、東経135度の日本が、世界の精神的発展をけん引する時代がやってくるかもしれません。

3. 景気循環の波

世界の歴史を振り返ると、好景気、不景気が繰り返されています。

日本でも近年景気はパッとしませんが、1986年~1991年はバブル景気と言われ、ものすごく景気が良い時期もありました。

バブルの頃は、みんなが使いすぎてタクシーも捕まらなかったり、通常年2回のボーナスが年4回出る会社があったり、学生が就職活動して内定が出ると海外旅行がついてきたりと今では考えられないほどの景気の良さでした。

この好景気、不景気の循環について、よく知られているものをあげていきます。

(1) キチン循環

「キチン循環」は、約40ヶ月の比較的短い周期の循環です。短期波動とも呼ばれます。

アメリカの経済学者ジョセフ・A・キチンが1923年の論文でその存在が主張され、ヨーゼフ・シュンペーターの景気循環論によって「キチン循環」と名づけられました。

企業の製品の生産量と在庫量(予備・売れ残り)をそれぞれ増加・減少の2通りずつ分け、景気の状況が判断し、これが約40か月の周期があるとするものです。

① 生産増・在庫減

  • たくさん生産しているのに、売れ残りが少なく、好景気の初期

② 生産増・在庫増

  • 好景気に乗って生産を増やしていたが、徐々に売れなくなってきて、在庫が増えてくる、好景気の後半期

③ 生産減・在庫増

  • 売れ残りが増えてきたので、生産を落としたが、まだ在庫が増えてしまう、不景気の初期

④ 生産減・在庫減

  • 生産を大きく減らし、やっと在庫が減ってくれる、不景気後半期

この①~④を40か月で繰り返すのが「キチン循環」ですが、昨今はこの循環が見えにくいケースも増えています。

(2) ジュグラー循環

「ジュグラー循環」は、約10年の周期の循環です。中期波動とも呼ばれます。

フランスの経済学者クレマン・ジュグラーが1860年の著書の中でその存在を主張したため、シュンペーターの景気循環論から「ジュグラー循環」と呼ばれます。

企業の設備投資に起因する循環と考えられています。

(3) クズネッツ循環

「クズネッツ循環」は、約20年の周期の循環です。

アメリカの経済学者サイモン・クズネッツが1930年にその存在を主張したことから、「クズネッツの波」と呼ばれます。

約20年という周期は、住宅や商工業施設の建て替えまでの期間に相当することから、建設需要に起因するサイクルと考えられています。

子供が親になるまでの期間に近いことから人口の変化に起因するとする説もあります。

(4) コンドラチェフ循環

「コンドラチェフ循環」は約50年の周期の循環です。長期波動とも呼ばれます。

ロシアの経済学者ニコライ・ドミートリエヴィチ・コンドラチエフによる1925年の研究でその存在が主張されたことから、シュンペーターによって「コンドラチェフの波」と呼ばれました。

その要因として、シュンペーターは技術革新を挙げています。

  • 1780~1840年代(第1波): 紡績機、蒸気機関などの発明による産業革命
  • 1840~1890年代(第2波): 鉄鋼、鉄道建設
  • 1890~1920年代(第3波): 電気、化学、自動車の発達

この循環の要因として、戦争の存在を挙げる説もあります。

また、その後の第4波がエレクトロニクス、原子力、航空宇宙、第5波がコンピューターを基盤としたデジタル技術、バイオテクノロジーとして、それが現在終わりに差し掛かっているといった見方もあります。

他にも、現在も第4波が続いていて、これからライフサイエンス、人工知能、ロボットがけん引する第5波が来るといった見方もあります。

4. 時代の変化をとらえる「70年周期」(その1)

この「70年周期」は、神田昌典さんと渡部昇一さん共著の「日本人の成功法則」で主張されているものです。

一般的ではないけど、パパの心に響いた周期です。

  • 時代の変化は70年周期でとらえることができる。
  • 70年の中身は17.5年ごとの4段階で考えることができる。
  • 4段階は「志」「能」「公」「商」(※士農工商にかけて)の順である。

志能公商とは、

  • 「志」: 創造者。志がある人
  • 「能」: 実務者。志がある人がつくったことを広げる能力がある人
  • 「公」: 管理者。仕組みを整えられる人、物を良くする人、管理する人
  • 「商」: 収穫者。商人。前期は物を壊す人、後期は理想の時代を創る人

(1)「志:創造者」の段階

終戦の1945年の時には、井植歳男さん(三洋電機、パナソニック)、井深大さん(ソニー)、本田宗一郎さん(ホンダ)といった方々が30代の半ばから40代で、文字通り日本が世界に誇るような企業を起こしました。

(2) 「能:実務者」の段階

1964年の東京オリンピックの頃には、中内功さん(ダイエー)、伊藤雅俊さん(イトーヨーカ堂、セブンイレブン、デニーズ)、和田一夫さん(ヤオハン)といった、作られたものを世の中に広める、流通業に携わる人たちがヒーローになりました。

(3) 「公:管理者」の段階

1980年代、日本は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と世界から称賛されていた時代です。

もうモノはあるし、広がってもいます。次に何をすればいいかというと、付加価値をつけ、モノをよくするしかないなかったのです。

こんな時代に活躍したのは、大前研一さんや、堀紘一さんのような経営コンサルタント、そしてよりいい生活、よりおいしい生活を作り出した糸井重里さん(コピーライター)のような方々です。

(4) 「商:収穫者」の段階

1998年になると、どういう人たちが活躍したのでしょうか。

すでにモノは作られています、広がっています、よくなっています。

この世代の人はやることがない。やることといえば、壊すしかないんです。

なぜ壊すのか。既得権益層が壁厚く、上部に居座っているからです。

つまり、高度成長期を牽引してきた価値観を壊していかないと次には向かえないのです。

その中で起こってきたのが、当時普及してきたインターネットビジネスです。

孫正義さん(ソフトバンク)、三木谷浩史さん(楽天)、熊谷正寿さん(GMO)などが、既存のヒエラルキーを破壊することによって、次の新しい時代の価値観を作り始めました。

(5) 新たな「志:創造者」の段階

現在、ホリエモンこと堀江貴文さん、藤田晋さん(サイバーエージェント)などが、新しい時代の価値観を作り込み始めるという段階に入ってきています。

今後、1993年前後生まれの方々が30~40歳代に入ると、新たな「能:実務者」の段階に入っていくのです。

5. 時代の変化をとらえる「70年周期」(その2)

1945年の約70年前と言えば、1868年「明治維新」~1877年「西南戦争」あたりになります。その時点から70年を4分割して活躍した人物は次の通りです。

(1) 「志:創造者」の段階で活躍した人物

  • 坂本龍馬
  • 西郷隆盛
  • 吉田松陰
  • 福沢諭吉
  • 渋沢栄一
  • 伊藤博文

(2) 「能:実務者」の段階で活躍した人物

  • 犬養毅
  • 原敬

(3) 「公:管理者」の段階で活躍した人物

  • 小林一三(阪急)
  • 大倉喜八郎(ホテルオークラ)
  • 五島慶太(東急)
  • 正力松太郎(読売)

(4) 「商:収穫者」の段階で活躍した人物

  • 中村天風
  • 堤康次郎(西武)
  • 近衛文麿
  • 松下幸之助(パナソニック)
  • 豊田喜一郎(トヨタ)

6. 春夏秋冬理論(その1)

パパが自分や家族のライフサイクルを考えるうえで、情報の一つとしているのが、來夢さんの提唱する「春夏秋冬理論」です。

本も出版されております。

「春夏秋冬理論」を理解するには、まず、プロダクト・ライフサイクルを知っておくといいです。

プロダクトは「製品」のことで、「ライフサイクル」とは製品の導入から衰退までのプロセス・流れのことです。

プロダクト・ライフサイクルなんて言うと難しいかもしれないけど、自分が社長になって新製品を売りに出すときなどをイメージしてください。

4つの段階があります。

(1) 導入期

製品を市場に投入する段階なので、需要も小さく売上も大きくありません。製品開発費がかかるだけでなく、製品認知を高め、市場拡大させることが最優先課題なので、広告宣伝費もかかるため、利益はほとんど出ません。

(2) 成長期

売上と利益が急拡大する段階で、競合他社も増加します。消費者ニーズも多様化するため、製品改良や差別化戦略を重視し、自社製品のブランド力を高め、市場に浸透させることが重要な戦略となります。

(3) 成熟期

市場の成長が鈍化し、売上、利益とも頭打ちになる段階です。上位企業にとってはコスト優位性を活かしシェアを維持することが重要な課題で、下位企業にとっては生き残りをかけ、特定ターゲットをねらったニッチ戦略が重要になります。

(4) 衰退期

値引き競争が頻繁に行われ、売上も利益も減少する時期です。投資を抑えて効率性を高めながら、既存顧客を維持することが重要な課題になります。また、ブランドの残存価値を他の製品に活用したり、撤退時期を判断したりすることも重要です。

上の赤いグラフが英語のSを横にしたような形なので、S字カーブとも言われます。

成熟期や衰退期にかけて、新たな新商品を打ち出したり、ビジネスの切り口を変えたりして、新しいS字カーブを作り出さないと、企業は衰退期で倒産してしまうことになります。

ざっくり各4段階は同じくらいの期間と想定でき、導入期の期間が判断できれば、導入期の期間を3倍することにより、製品・ビジネスの寿命を予測することができます。

7. 春夏秋冬理論(その2)

それでは、本題の「春夏秋冬理論」に入りたいと思います。

プロダクト・ライフサイクルでは、導入期⇒成長期⇒成熟期⇒衰退期と4つの段階に分けていました。

「春夏秋冬理論」では、人生を12年周期で考えると共に、その各12年を3年×4期(冬、春、夏、秋)に分けます。

  • 導入期: 「冬」1~3年目
  • 成長期: 「春」1~3年目
  • 成熟期: 「夏」1~3年目
  • 衰退期: 「秋」1~3年目

そのうえで、「人生は、らせん階段のように、12年でひとサイクルする成長カーブの連続」と考えるのです。

(1) 「冬」の3年間

冬の1年目から新しいサイクルが始まります。

10代のあなたが、将来、12年周期を1回でもお会えているのであれば、直前の12年間を振り返りましょう。

冬の3年間は、新しいアイディア、新しい発想、新しい理論・法則、新しい技術、新商品など、何回も何回も試行錯誤しながら、方向性を探っていく時期です。

いろんなことに挑戦し、たくさん種まきしておきましょう。

(2) 「春」の3年間

冬の3年でまいた種の芽が出てくる時期です。

まだ成長軌道に乗っていませんが、これで行こうと方向性が定まっていきます。

情報発信する等、積極的に行動することで、人間関係等が拡がり、好循環が生まれます。

努力を惜しまず、どんどん行動していきましょう。

(3) 「夏」の3年間

夏の3年間は、エネルギッシュで勢いがあるので、何でもうまくいく傾向のある時期です。

実力以上に結果が出る場合もあり、慢心してしまったり、コントロール不能な状態になったりしないよう、注意も必要です。

(4) 「秋」の3年間

秋の3年間は、冬、春、夏に取り組んできたことの結果、成果を受け取る時期です。

次の12年周期の成長のために、一見悪いと思えるような、全く予想外の事態が起こる可能性もある時期です。

そんなときは、「ピンチはチャンス」を思い出してくださいね。

8. 最後に

「人生や世の中の周期」のこと、少しは頭に入ったかな?

他にも、起業する日は、月(つき)の満ち欠けを考慮し、必ず「新月」の日にするという成功者もいます。

「人生や世の中の周期」のことは信じなくてもいいですが、情報の一つとして、自身の判断に加えることをお勧めします。

きっと人生の役に立つ時が来ます。

パパより